施工管理の仕事は、スーパーゼネコン・準大手・中堅・設備サブコン・大手ハウスメーカーといった業種に分かれている。それぞれの社平均年収を有価証券報告書から並べてみると、スーパーゼネコン5社は概ね1,000万円超、準大手10社平均は約951万円、中堅8社平均は約914万円、設備サブコン上位は約898〜1,000万円超、大手ハウスメーカー上位は約829〜992万円。

同じ「施工管理の仕事」と一括りにしても、業種で年収の幅は大きく違う。

本記事は、建築業界の主要業種の社平均年収を出典つきで並べていく。読み終えたあとに、業種という軸も含めて自分の今の年収を見るときの材料がひとつ増えていれば、本記事の役割は果たせている。


業種別の社平均年収を並べてみる

archi-book・ダイヤモンド集計・建築転職コラム・各社IR(各社2024年度有価証券報告書ベース)から、建築業界の主要業種の社平均年収を業種ごとに並べてみる。

業種 主な代表企業 社平均年収
スーパーゼネコン(5社平均) 鹿島建設・大林組・清水建設・大成建設・竹中工務店 概ね1,000万円超
準大手ゼネコン(10社平均) 長谷工コーポレーション 1,058万/西松建設 975万/戸田建設 941万 等 約951万円
中堅ゼネコン(8社平均) 東亜建設工業 974.7万/奥村組 973.9万/飛島建設 949.5万 等 約914万円
設備サブコン上位 大気社・朝日工業社(1,000万円超)/高砂熱学工業 966万/ダイダン 898万 約898〜1,000万円超
大手ハウスメーカー上位 大和ハウス工業 992万/積水ハウス 883万/住友林業 829万 約829〜992万円

業種の名前だけでは年収の順位は決まらない。ゼネコンの3階層を縦に並べると、スーパー → 準大手 → 中堅の順に下がっていく一方、設備サブコン上位やハウスメーカー首位は、スーパーゼネコンや準大手と並ぶ水準を出している。同じ業種でも、会社別では数百万円の幅がある。


世の中は、業種選びと年収の関係をどう扱っているか

業界では、利益率と給与の関係がよく話題になる。就活情報サイトの解説では、利益率が高い業界・企業は社員に還元する余裕がある、とまとめられている(出典:日経BOOKプラス「就活の企業選びは初任給より『伸び率』」/就活の教科書「営業利益率が高い業界・企業ランキング」)。業種で何で稼いでいるかが違えば、給与に回せる原資も違ってくる。

これまでの転職相談で、年収アップを目的に業種を変える人を見ることがある。施工管理の経験は業種を跨いでも評価されやすく、ゼネコンから設備サブコンへ、ハウスメーカーからゼネコンへ、というように業種を変えるのも、職種としては選択肢になりやすい。一方で、業種を変えると年収のベースが変わるという事実は、いまの会社にいるあいだは気づきにくい。

第一生命経済研究所の熊野英生氏は、別の文脈で「自分の価値を再確認する機会を作らなければ、沈没は止まらない」と提言している(出典:読売新聞オンライン・2025年)。業種を変えるか、いまの業種で続けるか、どちらを選ぶにしても、まずは「自分の価値がいまどこにあるかを知ること」が出発点になる、という見方として参考にできる。


数字を知ったあとに、何が変わるか

業種で年収の傾向が出る、というのは本記事のテーブルから見える。ただし、これはあくまで業種ごとの社平均の話で、自分の年収にそのまま当てはまる数字ではない。

知りたいのは、いまの自分の経験と今の年収が、同じような経験の人と比べてどのへんにいるか。その位置が見えると、いまの業種で続ける・別の業種を視野に入れる、のどちらを選ぶにしても、考える材料がひとつ増える。施工管理は、業種を変える選択肢も取りやすい職種だ。

PayPulse は、熊野英生氏が提言している「自分の価値を再確認する機会」を、登録なしで使える場所として用意している。同じ案件規模・同じ担当業務・同じ資格の人と並べると、自分の経験と今の年収が、分布のどのへんにいるかが見えてくる。

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